人生を変えたEverly Brothersとの出会い
ラジオ局での運命の出会い
私はレイ・ポール。ミュージシャン、シンガー、ソングライターです。レコードやCDを作っています。
フィルに会ったのは私が8才のとき。Everly Brothersが最初のアルバムをリリースしたところでした。私は父に連れられてニューヨークのラジオ局に行ったのです。そこで彼らはアルバムをオークションしていたんですよ。当時アルバムは一枚4ドル~6ドルくらいだったと思いますが、私はラッキーなことにそこでサイン入りのアルバムを3ドルで入手できたのです。握手してもらって、彼らのサイン入りのアルバムをもらったんですよ。
音楽はEverly Brothersから学んだ
以前から彼らの曲は好きでしたが、実際に会ってサインまでもらって。もう夢中でしたね。音楽は彼らのレコードから学んだように思います。ハーモニーも、レコードで勉強したなぁ。ビートルズもエヴァリー・ブラザーズから学んだんですよ。みんな大好きだった。エヴァリー・ブラザーズが私に歌を教えてくれたようなものです。特にハーモニー。フィルがハーモニーの高音を担当していて、それに魅了されたんです。私の一番のお気に入りでしたね。
当時からハーモニーのグループはいたんですが、彼らがカントリーとポップをうまくブレンドさせたんだと思います。それはとてもユニークで本当に多くのミュージシャンに影響を与えたんです。ビートルズもザ・ホーリーズも。60年代に出てきたバンドのほとんどは彼らに影響を受けたと言ってもいいぐらい。みんなにハーモニーの使い方を彼らから学んだんですよ。その後、私は13才でミュージシャンになったのです。
エヴァリー、バディ・ホーリー、エルビス。朝起きて学校に行く前、母が朝食の支度をしている間、私は必ず彼らのアルバムを2-3曲をかけたものです。毎日、毎日、学校の前はそうしていましたね。それは今でもずっと続いていますよ。
私はよくフィル・エヴァリーに見間違えられたんですよ。フィルが当時住んでいた家の近所のレストランでもね。あのリトル・リチャードもハリウッド・パレスで私に近寄ってきて「フィル!」と声をかけてきて。私は「No No No」と。カリフォルニアのトルカ・レイで娘とレストランに入ったときも、偶然にもフィルがそこに来ていたらしくて、ある人が私をフィルと勘違いして話しかけて来たりしました。さっきフィルに会って話したとき、フィル自身も私のことをケンタッキーの遠い親戚か何かかと思った、なんて言ってましたよ。
53年ぶりの再会に感動
NAMMショーにフィルが来るなんて知らなかったんですよ。友人がフィルが来るらしいって教えてくれて。フィルに会いに来たようなものですね。
大人になってから(Everly Brothersの)ドンには会ったことがあったんです。80年代前半に彼らが再結成した頃、私はレコーディングの仕事をしていて、1983年のユニバーサル・アンフィシアターでのライブで、私は楽屋に行くことができたんです。でもフィルはすでに帰った後で、ドンとしか会うことが出来なかった。だから本当に長い長い時間が経ってしまった・・・。53年間ですよ、フィルと再会できるまで・・・。分かります? 53年・・・。
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